2008年10月05日

「深海のYrr」

分厚い文庫本3冊。いや〜、なかなかの長さです。長い分には、私はけっこう平気なんですが、今回はそれなりに飽きたり疲れたりしました。

深海に潜むある未知の生物のおかげで、地球上に異様な事故が続出する、その生物は一体何で、人類はどうやってこのカタストロフィを生き延びるか、という話なのですが、読みどころは詳述された科学的な情報です。

研究機関や科学者、深海に潜るための潜水艇やスーツなど、実在のものが登場します。特に深海用のダイビングスーツについては、つい先日、ダイビングが人体に与える影響を「シャドウ・ダイバー」で知ったばかりの身としては、驚くばかりでした。

その他にも、これでもかと専門的な情報が出てきて、面白くもあるのですが、無理やり読まされている感もあって、だんだん飽きてもくるのでした。しかし、この情報を抜きにすると、どこかで聞いたような話なので、ちっとも面白くなかったかも知れない。
ストーリーそのものは、ハリウッド映画によくある感じです。ただし、アメリカとアメリカ軍が悪役に回っているのは、やや趣向が異なってはいます。

未知の生物の謎を巡って、環境破壊や、人類が神に創造された選ばれたものであるという認識、価値観をどこに置くかなどの論議が登場人物の間でおこります。人間の価値観で、人間以外の生物を計るのは傲慢だ、というのは共感できるし、一神教であるキリスト教の限界なども見えて、そのあたりは面白く感じました。

深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)
北川 和代

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Excerpt:    フランク・ツェッツィング 北川和代訳     早川書房    久しぶりのハリウッド超大作、といった感じ。事実、この小説は映画化の企画がなされているとか。著者もかなりの映画好きらし..
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