2008年12月07日

「デルス・ウザーラ」

昨日NHK-BSでやってましたね。
黒澤監督が撮ったソ連映画で、アカデミー外国語映画賞を受賞。
1975年の作品ですが、これは今の時代にこそ観て面白い映画だと思います。

シベリア奥地を調査していた探検隊が、デルス・ウザーラという猟師と出会います。山や森を知り尽くし、まるで火や動物と話せるかのような彼に感じ入った隊長は、道案内を頼みます。
デルスの、厳しい自然の中で生きていく知恵や技術、そして、人や動物、自然そのものに対する温かさが非常に印象的でした。映像も美しく、幻想的なシーンもあって、描かれている自然の美しさも厳しさもいっそう引き立っています。

純粋にシンプルに生きて老いを迎えているデルスと、外国人による無意味な動物の殺戮や、せちがらい商人、徐々に開発が進む山。
現代から見ると、デルスのような人も一種の絶滅危惧種のような存在だったのだと、哀しい気持ちになりました。

舞台になっているのは、ウラジオストックから日本海沿いにハバロフスクあたりまでに広がる地域です。この作品の時代である1907年頃は、外国人が流入し、乱獲や開発が始まった頃のようです。
今では森林が分断され、アムールヒョウなどは20頭ぐらいしか残っていないんですよねぇ。

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2008年10月21日

「ココシリ」

久し振りに、娯楽を狙っていない、美しい映画を観ました。
リアリティあふれる、過酷な状況が映像になっているのですが、観終わって最初に頭に浮かんだ言葉は、"美しさ"。

まず、舞台となっている秘境が息を呑むほど美しい。
そして、凄まじく厳しい。
日頃、自然がどうのと簡単に口にしているけれど、本来その美しさは、壮絶な厳しさと隣りあわせなのだと背筋が伸びる想いでした。

人々の生き様もまた、美しい。
うまく表現できないけれど、生死に関して、灰汁のようなものがないとでも言ったらいいのか。

この映画は、チベットカモシカを守ろうと結成された、民間のマウンテン・パトロールと密猟者の戦いを追った、実話が元になっています。
地元の私設組織であるマウンテン・パトロールは、人もお金も不足する中、密猟者に隊員を殺されるなど、血なまぐさい戦いを余儀なくされている。北京の新聞記者はその実態を取材すべく、密猟者を追う隊員に同行。密猟の現実とともに、過酷な自然、その中で生きる人々の死生観にも触れることになります。

のっけから非常な緊張感で、最後まで観ていられるだろうかと思ったほどでした。会話も説明も少なく、音楽も流れず、圧倒的な映像と風の音が押し寄せてきます。
そしてチベットの人々の生活が垣間見える。

密猟は許されない行為だけど、その裏には貧しさなど必ず社会問題があります。この映画は、淡々と現実的な描写を繋ぐことで、それをしっかりと見せてくれます。"物語"を作るための、あれやこれや余分なものがなく、そういう意味でも美しい映画だと感じました。

それぞれの俳優も非常に魅力的でした。いい顔してるなぁと。
チベット人をキャストし、言葉も場面によって中国語とチベット語を使い分けているそうです。チベットの政治的な状況が、背景にはあるはずだし、全部日本語スーパーでなく、うまく字幕を使ってあらわして欲しかったなぁと、ちょっとそこは残念。

ココシリココシリ
デュオ・ブジエ, チャン・レイ, キィ・リャン, ルー・チューアン

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2006年11月14日

「オール・アバウト・マイ・マザー」

これは観てよかった。
非常に面白かったです。とっつきにくいかもしれないけど、深く、愛に満ちた、良い映画でした。

私たちが普通に「母」から連想するものとは、全く異質な世界が展開されます。けれども、主軸にあるのは、やはり「母」の愛なのです。

ゲイ、薬物中毒患者、トランスジェンダー。
そしてエイズ、痴呆。
世間では、少数派とされる人々が織り成す日常は、孤独にふちどられていながらも、凛としていてたくましい。
映画後半では、思わず彼らに拍手をしていました。
生きると言うこと、愛すると言うこと、命を育むと言うことの、美しさが沁みました。

現代に、まがりなりにも"普通"の範疇で生きていると、見失うことがけっこうあるんじゃないか?などと思えてきます。
価値基準はどこに置いても良いけれど、そこには信念のようなものが必要なのですよね。その信念はやはり、愛に裏打ちされているべきなのではないかと。
俳優も素晴らしく、スペイン語も小気味好いです。

オール・アバウト・マイ・マザー
オール・アバウト・マイ・マザーペドロ・アルモドバル セシリア・ロス マリサ・パレデス

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stars一番つらい女性の心の葛藤満載?
starsちょっと難しいが見ごたえのある映画だと思う
starsえっ・・・
starsあら・・・
stars生命のリレー(Todo Sobre Mi Madre)

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2006年09月05日

「キリング・フィールド」

好きな映画のひとつです。
今日BSでやってたので、久しぶりに観ました。
何度観ても、ぐぐっと心を掴まれてしまいます。

このディス・プラン役の、ハイン・ニョールがほんとに素晴らしい。
産婦人科医として働いていた彼は、ディス・プランに劣らぬ過酷な体験をしてカンボジア内戦を生き抜いた人で、たまたま友人の結婚式に出席していたところを、ディス・プラン役を探していたディレクターに見出され出演となったそうです。

難民救済の活動のかたわら、映画出演もしていたそうですが、殺されてしまったんですよね。こんな体験をした人の最後がこうなんて、神様なにやってるんだよ〜、と言いたくなってしまいます・・・。

原作の「ディス・プランの死と生」を読んでみたいのですが、ネットで探しても見つかりませんでした。

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starsその事実が悲しすぎて
stars実際に地獄を体験した凄み
stars友情に涙
stars仮想体験
stars衝撃の・・・

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2006年07月18日

「大統領の理髪師」

これは面白かったです!
今まで見た韓国映画の中で一番よかった。

抑圧された時代が舞台なので、起こる出来事はひとつひとつが非常にシビアで恐ろしい。けれど、映画はノスタルジイにあふれ、ユーモアたっぷり。思わず笑ったり泣いたりしながら、なんだか暖かい気持ちで見ることができました。

1960年から約20年間が舞台です。
不正選挙に始まり、クーデター、暗殺と政治的に激動の時代で、庶民は暗く辛い日々の中にあります。
ベトナム戦争があり、北朝鮮からの侵入があり、今の世の中から見ると、うそ!と言うような理由で逮捕されたり拷問されたり。
時代は違うけれど、日本で言えば太平洋戦争中のような感じなんでしょうか。

そんな中、たまたま大統領官邸のある街で理髪店を営んでいた、という因縁から、大統領の理髪師になってしまった、無学で純朴な父親。
大統領やその側近たちに接する中、思いもよらない緊張や出来事に遭遇します。
けれど彼は、言ってみればヒーローではない。どこまでも普通の人です。
しかしその普通であること、普通に家族を思い、幸せを願って日々過ごすこと自体がヒーロー的なことなんだと思えてきます。
そして、ほんの少しの勇気と、献身的な姿が、最後には奇跡を呼びます。わかっていても、嬉しいし涙が出るんですよね、こういうシーンは。

1960年といえば、日本では昭和35年。
当時の様子を再現するために、なるべく当時使われていたものを用意したりと、かなり時代公証は綿密になされたようです。
ややセピアがかった映像は、日本人にも充分なつかしくて、映像だけでもグッときます。

それにしても、このイム・チャンサン監督、これがデビュー作だそうです。
すごい!

大統領の理髪師
大統領の理髪師イム・チャンサン ソン・ガンホ ムン・ソリ

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starsやっぱりソン・ガンホはスゴイ役者です!
starsソン・ガンホの演技がいい
stars本物の韓国映画
stars「アボジー」という響きに、心が落ち着く
stars「殺人の追憶」に引き続き、またしても素晴らしい、ソン・ガンホの“顔”

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2006年06月27日

「ハリウッド・リライティング・バイブル」

映画じゃないけど、映画好きに面白い1冊でした!
脚本家(になりたい人)のための本なのです。
シナリオを書くにあたって、または推敲するにあたっての、技術的な部分についてかなり詳しく述べられています。
といっても、やれト書きがどうした、ということではなくて、アイデアの活かし方、まとめ方、ストーリーやプロット、サブプロットの構成、人物の配置等々、物語を面白くする技術とでも言うような事についてです。

こういった事柄が頭にあると、映画を観る楽しみも増えるという気がします。
「刑事ジョン・ブック 目撃者」、「バック・トウ・ザ・フューチャー」、「トッツィー」などを例にとってあるので、わかりやすかったし、どこの工夫がなされているのか、とても興味深かった。

小説でもそうですが、ストーリーそのものは同じようにシンプルなのに、すごく面白いものとそうでないものとがありますよね。
その違いはこういった部分なのですね。

日本版へのサービスか、日本映画の中から、「Shall We ダンス?」を例にとってありました。
この映画がどうこうじゃなく、エンタテインメントというワクの中では、日本映画ってどうなんだろうと思ってしまった。
もう少しこの本が書かれた時期が違えば、宮崎駿作品などに言及されていたんだろうか?と、ちょっと惜しかった気がしました。

ハリウッド・リライティング・バイブル
ハリウッド・リライティング・バイブルリンダ シガー Linda Seger フィルム メディア研究所

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stars懇切丁寧!
starsむう、むずかしくない?
starsまさにバイブル! 小説家や漫画家の卵にもオススメします。
stars中上級者向けの良書
starsハリウッド映画の種明かし

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2006年05月13日

「もののけ姫」

昨日TVでやってましたよね。
何度観ても面白いなぁ。

ストーリーを追わずに観られる二度目、三度目の方が味わい深い。
時間をかけて、練りに練ってつくられたものだからこそなんでしょうね。観れば観るほど好きになります。

いっけん何気ないセリフですが、あしたかの「共に生きよう」という言葉がほんとに心に残ります。
誰もみな、自分の生活をよくしたり、自分の住む世界を守ろうとしているに過ぎないんですよね。
自分に子供がいたら、一緒に観て、いろんなことを語り合いたいと思う映画です。

もののけ姫
もののけ姫松田洋治 石田ゆり子 田中裕子

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stars完全に大人向け
starsうちの子は大好きです
stars一粒で8度おいしい
stars一度見ただけでは分からない奥の深い作品です
starsThe best film of Hayao Miyazaki

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「もののけ姫」はこうして生まれた。
「もののけ姫」はこうして生まれた。
おすすめ平均
stars最高 ! But,,,,
stars春夏秋冬・・・書きつづけること
starsすごくおもしろい!
stars創造の原点
starsもののけ姫より面白い!

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タグ:宮崎駿
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2006年02月15日

「ゴスフォード パーク」

堪能しました〜。
この映画に出てくるあらゆるものが、細部まで楽しめました。
イギリス貴族とその召使たちの生活が、まるでそのものを見ているかのように展開されます。

一応、アガサ・クリスティ風のミステリー仕立てですが、見所は人間と生活そのもの。
上流(貴族)と下流(召使)の人々を、その住む場所によって階上と階下に分け、生活や感覚の違いをはっきりみせてくれます。

階上では、滅び行く貴族社会の、退屈で停滞した感じが蔓延。逆に階下は、活気と生活力がある。
両者が一緒になるシーンでは、主従関係やそれに伴う彼らの感覚がはっきり示される。

招かれた客であるアメリカ人と、新米の召使がちょうどその中間に位置していて、彼らを通してイギリス上流生活の決まりごとが、見ている人にもわかりやすく伝わる仕組みになっています。

イギリス人だったら、きっともっと「すごい!」と感じるのかも、と思いつつ観てました。
きっちりと時代の空気を再現しつつ、シニカルでブラック。
日本にも、日本の昔をこんな風に描いたものがあったらいいのに。

ミステリ自体は添え物のような役割ですが、最後の方には謎も明かされるし、カタルシスも用意されています。
お約束のような、マギー・スミスの毒舌伯爵夫人をはじめ、役者陣はみんな素晴らしいし、映像も綺麗で、ゆっくりじっくりもう一回観たい一本でした。

ゴスフォード・パーク
ゴスフォード・パークマギー・スミス ロバート・アルトマン マイケル・ガンボン

おすすめ平均
stars貴族の館で事件は起こる!
stars様々なスパイスの絶妙に調合されたような作品
starsちょい役の人々
starsSurprisingly different
stars完璧なジグソーパズル

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2005年12月29日

「チャンス」 Being There

「ピンクパンサー」のピーター・セラーズ主演の傑作です。
ピーター・セラーズもいいし、脇を固める大物俳優の演技もすごく良い。
庭のこと以外、何も知らないガーデナーのチャンス(ピーター・セラーズ)は、主人の死をきっかけに、はじめてお屋敷の外へと出ます。
外の世界で知り合った人々と、純粋で素朴なチャンスとのやりとりが、もうたまらなく可笑しい。
あれこれ説明するより、とにかく観てくださいって感じです。ほんと。

ビジネスや政界のいっぱしの人々が、無垢なものに出会って、感じ入ったり利用しようとしたり、笑えるけれど痛い部分もあって、うまいなぁと唸ってしまいます。
チャンスの魅力に、すっかり心を奪われた女性は・・・。ここまでやるか!という脚本と演技で抱腹絶倒です。

人の営みの風刺と言えなくもないと思いますが、権力やお金にしろ、愛情にしろ、必死な人間の行動の滑稽さや哀愁に満ちた映画です。
ファンタジックなエンディングもすごく効いているし、お気に入りです。

チャンス
チャンスピーター・セラーズ ハル・アシュビー シャーリー・マクレーン


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2005年11月03日

「ヴェロニカ・ゲリン」

麻薬犯罪を取材していて、命を落とした実在の女性ジャーナリスト、ヴェロニカ・ゲリンの最期の2年間を描いた映画です。
主演の、ケイト・ブランシェットがすごく良かった。

ヴェロニカ・ゲリンが、怯えながらもそれを押し隠し、頭と身体を使って犯罪を追及する姿は胸に痛かった。
1996年になくなった当時、38歳くらいです。小さな子供と夫を持ち、ジャーナリストとして「クズ」じゃない仕事をしたがっていた。
そして、子供が犠牲になっている麻薬犯罪に焦点をあて、追求していく。
殺されそうになっても、すでにもう"戦い"を始めていた彼女は引き下がらず、義務感や怒りとともに突き進んで行きます。

彼女を殺した犯人は逮捕されたし、また殺す指示を出したやつも捕まったけれど、ほんとうに彼女が死ななければならなかった理由は、違うところにあるんじゃないかと思います。

映画ではあまり出てこなかったけれど、警察や政治と犯罪者の癒着など、もっと突っ込んだ部分が知りたかった気がします。
そういう情報は少ないけれど、ケイト・ブランシェットを通して、ヴェロニカ・ケリンの功績をたたえたい気持ちになりました。

ヴェロニカ・ゲリン 特別版
B0009Q0JZQケイト・ブランシェット キャロル・ドイル ジョエル・シュマッカー

おすすめ平均
stars伝記映画のむずかしさ
starsアイルランドの新聞記者の孤独な戦い
starsメッセージ性は弱いかも

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タグ:実話
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2005年09月25日

「Shall we ダンス?」アメリカを行く

海外でも話題だとは知っていたけれど、その裏事情はこんな感じだったのかと興味深い1冊でした。
まず驚いたのは、映画監督ってそんなにも商業的権利がないの?ってことです。
原作・脚本・監督をこなしても、お金を出していないから何の権利も無く、海外での公開予定や映画祭出品も直前に知らされる程度なんて。

そういう、海外でいくら映画がヒットしようがビデオが売れようが一銭も入らない事情の中、北米18都市キャンペーンに出かけた周防監督の、旅日記がこの本です。
各都市でのインタビューや試写会の様子が、細かく、けれどテンポよく記録されています。
率直なところ、大変だなぁと。
来る日も来る日も、同じような質問に答え、移動に移動を重ね・・・。

インタビューを通してわかる、アメリカ人の日本観や、映画を深く観ようとするが故のヘンな勘違いや、ウケるツボなどがまた面白いです。
アメリカの後の、ロンドンでのインタビューでは、アメリカとイギリスとの違いも出てきて楽しい。ラテンのノリのフロリダで、竹中直人が大人気だったというのも笑えました。
どこがわかりづらくて、どこに共感されているのか、日本の映画を通してだけど、日本人に対する外国人の反応がみえてきます。

また、インタビューがこれでもかと出てくるので、インタビューする側の人には、勉強の意味も含めて楽しめると思います。

『Shall we ダンス?』アメリカを行く
416765606X周防 正行

おすすめ平均
stars映画海外公開の裏側
stars読んだら、また観たくなりますよ
stars異文化衝突論エッセー
stars事細かに書かれた紀行文
starsインタビュー・取材の実践例としての読み方も

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Shall We ダンス? (初回限定版)
B0001JZHHG役所広司 周防正行 草刈民代

おすすめ平均
stars買ってよかったよ〜!
stars踊ってみたくなりました。
stars温かくも哀愁のこもった人間の輝き
starsThis is the complete movie!
starsみんなでダンスを!

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タグ:周防正行
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2005年08月21日

ロレンツォのオイル

アカデミー主演女優賞、脚本賞ノミネートの、実話をもとにした映画です。
かなり感動しました。
難病に冒され、専門医にも見放された息子を救おうとする、両親の戦いを描いたドラマなのですが、この戦いが半端じゃない。
なぜそこまでできる?と驚愕です。

もう助からないとわかったとき、やはり人間どこかに諦めの気持ちが芽生えるのだろうと思います。それは来るべき悲しみに備えるための、本能なのかも知れない。

けれど、そんな運命とも言えることを受け入れず、何とかしようとして、ほんとに何とかしちゃった人がいるなんて…。
この両親は、医学知識など何もない普通の人です。それなのに、必死の努力の末、新薬を生み出すまでになる…。
両親を演じているのは、ニック・ノルティとスーザン・サランドンなのですが、鬼気迫る演技で、圧倒されます。

映画の最後に、子供たちの元気でかわいらしい映像が流れるのですが、その姿は涙でかすんでしまいました。
自分の息子だけでなく、この病に冒された世界中の子供たちを、彼らは救ったんですよね。
もう、テレビの画面に向かって拍手拍手でした。

難病を扱っているけれど、戦い続けることとその勝利を描いた、迫力に満ちた映画です。涙の質も、やりきれなさではなく、ガッツな涙を流すことができます。

ロレンツォのオイル 命の詩
B0009EP0CKジョージ・ミラー

おすすめ平均
stars化学の読み物としても最高
stars自分の子供が健康だと言う事に幸せを感じます。

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2005年07月09日

「ビッグ」

トム・ハンクス若かりしころ、こんな可愛い映画に主演していたんですよね〜。
もしまだ観ていなかったら、必見です!
なぜって、この映画のトム・ハンクスは、ほんっとにハマり役だから。

12歳の子供が、ある日突然大人の身体になってしまった、という設定です。大人の身体をした子供を、こんなに見事に演じられるなんて、天才かと思ってしまう。

突然大人の身体になってしまった少年は、その子供らしい発想のおかげで、おもちゃ会社にスカウトされ、商品開発を任され、一躍成功してしまいます。
そこで体験する、大人の社会と大人の人々、彼の成功を目当てに近づいてくる大人の女。
けれど、子供の純真さに、逆に大人がどんどん引き込まれていってしまう、その暖かい成り行き。
大好きな映画です。

今では重厚な役柄が多いトム・ハンクスだけど、コミカルな演技は絶品ですよね。
個人的には、主人公が、パーティー会場で生まれて初めてキャビアを食べるシーンがお気に入りです。
こんな小さなエピソードの積み重ねがすごくいいのです。

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トム・ハンクス ペニー・マーシャル エリザベス・パーキンス ロバート・ロッジア

フィールド・オブ・ドリームス 妹の恋人<特別編> サウンド・オブ・ミュージック シザーハンズ〈特別編〉 ナショナル・トレジャー 特別版

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2005年07月02日

「ウーマン ラブ ウーマン」

友達の紹介で観ましたが、これは秀作!
偶然同じ家に、違う時代に住んだ、三つの同性愛カップルの話です。
アメリカの世相を背景に、時代時代の同性愛の受け止められ方が興味深く描かれていました。
そして愛することのほろ苦さや尊さが、さらりと、でもしっかりと伝わってきます。

第一話は60年代。長年連れ添ったパートナーと死に別れた老女の悲哀を、バネッサ・レッドグレープが好演しています。
個人的にこの俳優は大好きなのですが、理知的な風貌が、この役柄の人生がどうだったかまでを語り尽くしているようで圧倒的でした。
若かりし日はすごーくかっこ良かっただろうこと、そしてその時代から守ってきた愛や想いの深さを醸し出しているんです。胸に沁みました。

第二話は70年代のウーマンリブ全盛期。男装したレズビアンがウーマンリブ運動に熱心な女から白い目で見られるあたり、そういう時代だったんだと改めて発見しました。
この男装のレズビアン役の女性がまた、ものすごく綺麗! 宝塚ファンならずとも心惹かれます(笑)。

第三話は2000年。人工授精で子供を授かろうと悪戦苦闘するカップル。シャロン・ストーンがおちゃめでかわいい女役を見事に演じています。今までは大して気にも留めてなかった俳優だけど、才媛であの雰囲気出せるって、けっこうすごい。ま、「地」なのかも知れませんけど(それならそれで、かなりかわいいですが)シャロン・ストーン、私の中でカブがあがりました。

同性愛に興味がなくても、見て欲しい映画です。
声高に愛を叫ばずとも、こんなに深い表現ができるんですよね。

ウーマンラブウーマン
B00005G04Rシャロン・ストーン アン・ヘッシュ

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stars愛するということ

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2005年06月23日

解読 「地獄の黙示録」

立花隆の、あのすごい映画の解読本です。
こんな本が出てたなんて知らなかった。

実は、映画のオリジナル版を観たときには、あまりピンと来ていませんでした。けれど、何気なくビデオで完全版を観てみたら、すっかりのめり込んでしまい、何度も撒き戻して字幕を確認したりしながら、必死で観てしまいました。

ひっかかりつっかかりしながら観たわけですが、それでも「わかった」とは自分でも思えない。
何がすごいのかわかってないんだけど、すごいものを観た、というのは気付いている、という変な状態で、観終わってからも暫く、余韻が抜けませんでした。

立花隆が、この映画にこんなに入れ込んでいたのは驚きだったけど、この本書いてくれて良かった!
映画ができるまでのいきさつ、苦悩や苦労、映画の下敷きになっている書籍と解釈、そして映画自体が表現していること、字幕の問題などなど、いっぺんに謎が解けます。

この映画が好きな人は、きっともう読んでいると思うけど、私のように、よくわからなかったけどすごかった!みたいな感想の方、是非読んでみてください。
映画の場面を思い出しながら、深く深く味わうことができます。
そして、よく理解できなかったことを肯定できます・・・。
でも、すごいと感じたこと自体を良かったと思えて、「戦争の本質」が突き刺さってきます。

この映画について、私ごときが語れることなど何もないのですが、本書の中で、衝撃と共に「ええーっ」と思ったことがあります。

後半の幻想的な部分を除けば、"ほとんどが実話にもとづいてつくられている"、と言うことです。戦争の非現実的な部分を誇張するために、そう演出しているのかと思ってた。
狂っているとしか思えない中佐、ベトコンの死体にトランプのカードを配ること、バニーガールの慰問の状況、橋のイルミネーション、ドラッグでへろへろの兵士・・・。
また、主人公ウィラードの実践を経験した兵士らしいモノローグは、実際に激戦区で戦った兵士、マイケル・ハーに映画作りに加わってもらい、書かせたものとのことです。

解読「地獄の黙示録」
4167330172立花 隆

おすすめ平均
stars立花氏の高察力。
stars「地獄の黙示録」が好きなら、見逃しておく手はない!

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地獄の黙示録 特別完全版
B0000635C4マーロン・ブランド マーティン・シーン ハリソン・フォード デニス・ホッパー

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stars戦争の狂気を描く最高傑作
starsこれでもかと狂気を描く
stars歴史的に残り、現在も受け継がれるべき大作
stars特別版は嬉しい。でも、完全版であって欲しくはないような。
stars視聴者の最大の敵もカーツ大佐

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2005年06月20日

リービング・ラスベガス

本の感想を書いていると、どうしても映画のジャンルを作りたくなってしまいました。
まずは、印象の強かった、「リービング・ラスベガス」。
実話をもとにつくられた、ニコラス・ケイジがアカデミー主演男優賞をとった作品です。

めったに観ないラブ・ストーリーを、たまには観てみよっと♪、ぐらいの気持ちで観て、そうとう苦しい思いをしました。

観ながらずっと、涙が流れているのに息を詰めていたらしく、終わったらもう、頭ずきずき、鼻ずるずる・・・。
なぜ泣いているのか、自分でもよく理解できない。
けれど、涙が止まらない。そんな映画でした。

なんと言うか、この映画には、偽善がないのです。
ある意味、究極の愛だと思う。
絶望的で、美しいです。
ただし、まだあんまり愛や恋がわからないお子ちゃま向けではありません。
何度か、強烈に誰かに恋をして、痛い思いをしてから観てください。

リービング・ラスベガス
B000657R7Sニコラス・ケイジ マイク・フィッギス エリザベス・シュー ジュリアン・サンズ

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stars退廃的な美

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