2008年12月07日

「人はなぜ治るのか?」

アンドルー・ワイル博士の名著です。
「癒す心 治る力」などは昔読んでいたのですが、本書は未読でした。
なんでもっと早く読まなかったんだ!
内容とは直接関係ないですが、わかりやすく、一気読みできるほどの文章力もすごい。著者が、健康や治癒について、長年深く深く考えてこられた、その重みも感じました。

現代の医療と、あらゆる代替療法 − ホメオパシーやカイロプラクティック、東洋医学、呪術や信仰etc、そしてプラシーボまで、それがどんなもので、どういう経緯で現在に至っているのか、治るメカニズムを考えることを通して、細かく書かれています。

本書を読むと、健康や病気に対する認識が変ります。生き物は、生きている限り治ろうとするのだと改めて感じました。心の働きの大きさにも驚きです。
なんで治ったのかわからない、という経験は、小さなことなら身近に転がっているものでしょうけれど、私も体験したことがあります。オリーブオイルで作った手づくり石けんをあげたら、イボが取れたり、湿疹が消えた人がいました。へぇ!なんて面白がっていたけれど、本書を読んで、それが起こりうることだったのだとわかりました。

代替療法は常に気になる方法だけれど、一般の人にとって問題なのは、どの療法を、またどの療法士を選べば良いのかわからない、ということじゃないかと思います。
カイロプラクティックひとつとっても、上手いのか下手なのか、もっと言えば本物かどうか、自分の抱えている問題に強いのか弱いのか、信頼できる情報が欲しい。
最近はインターネットがあるのでだいぶ良いけど、商用サイトや口コミでは、実際のところはわかりません。そういうの、今後変ってくることを期待したいです。

人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
アンドルー・ワイル

日本教文社 1993-11
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2008年11月10日

「健康と食べ物 あっと驚く常識のウソ」

うーん・・・、と二通りの意味で唸ってしまう本でした。
ひとつは、タイトルどおり、常識がウソだったと思える部分、もうひとつは、本書が呈している疑問に対して、それはちょっとどうかな?と。

確かに、あっと驚く常識のウソがいっぱいです。
でも半分ぐらいは、どこかで聞いたことがありました。多分、本書が出版されてから時間が経っているからだと思います。
それでも、けっこう驚くことも多かった。ちょっと読んでみるには面白い本だと思います。

ただし、ひとつひとつについて、じっくり検証しているというよりは、あれこれシニカルにあげつらって、真摯に健康を考えるというよりは、騙されないようにしようね、みたいなノリです。
単なる雑学的な項目も多いし、反論ということもなくただ取り上げているだけという項目もあるし、その疑問は短絡的すぎるのでは?というのもけっこうあります。

びっくりなのは、その道の専門家が、実験したりデータを集めて発表したことが、こんなに片手落ちなのかということです。もちろん本書を読んでそう思っただけで、実際にどうだったのかはわかりませんが。
以前にも、論文捏造に関する本を読んでびっくりしたことがあったけど、世間に受けが良いとか、企業が喜ぶとかいう理由でなく、良い研究がきちんと世の中に出るようになって欲しい。と、偉そうですが思いました。

健康と食べ物 あっと驚く常識のウソ健康と食べ物 あっと驚く常識のウソ
畔上 司

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「いのちの輝き」 − フルフォード博士が語る自然治癒力

絶賛されている方が多いので、読んでみました。
確かに、とても暖かい、良い本でした。
一流のヒーラーが書いたものには、その人の愛が漂っているのかと思えるくらい、ほっとし、安らいだ気持ちになれました。

日本は、東洋医学も西洋医学も普通に生活の中にあるから、それはラッキーなんだ、という話を聞いたことがあります。
現代では、西洋医学に全く頼らない生活は考えられないけれど、"全体"を診る東洋的な方法をベースとして知っていることは、なんてありがたいんだろうと、本書を読んだらなお思いました。

"全体"というのは、身体の全てのパーツの連関にとどまらず、宇宙的なつながりも含めての全体なのですね。
生命力というエネルギーが自分ひとりのものでなく、宇宙の全てと係わりあっている。というようなことが、言葉で書かれてはいても、心に直接届くような感覚でした。

自分を大切にすることが、生きとし生けるもの全てを大切にすることに繋がっていると言う理念は、ほんとに暖かくてやさしい。
健康とは、単に肉体的なことではないとわかってはいても、せいぜい精神面の健康しか思い浮かびませんでした。けれど、自分では気付かないところで、生き方そのものが現れていたのですね。

欲望に負ける患者の例がいくつか出てきますが、ああ、これは私だと何度も思ってしまいました。例えば、身体を労わることよりも、食欲という欲望を優先していたり、というようなことです。そんなに欲深いつもりではなくても、こんなに踊らされているじゃないかと。

現実的な生活の中では、霊性や命のエネルギーなど意識することはあまりないし、それこそ欲望やストレスに押し流されるように生きているような気がします。
本書を読んだことで、新しい視点をもらって、少し違った生活ができるような気がします。"自分を大切にする"、ということが、あちこちで言われていても、私には今までよくわからなかった。でも今回は、なんだかストンと胸におちました。

いのちの輝き―フルフォード博士が語る自然治癒力いのちの輝き―フルフォード博士が語る自然治癒力
Robert C. Fulford Gene Stone 上野 圭一

翔泳社 1997-02
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タグ:自然治癒力
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2008年11月09日

男も知っておきたい骨盤の話

大きめの文字と余白、図入りで厚さ1cmほどの新書だから、という訳でもないけど、ちょっと物足りない感じでした。
具体的に、運動や体操を紹介しているわけではなく、身体の不思議を読み解くことが主題なので仕方ないのかな。

"骨盤ダイエット"など売れてるし、女性には骨盤に興味のある人が多いだろうけど、男性はきっと他人事だと思っている。そういう人たちへ向けて、そうじゃないんだよ、男だって知っていて損はない、こんなに影響があるんだから!という本です。
(女性が読んでも意味が無いというわけではありません。身体の仕組みはほとんど同じなので)

そう思って読むと、新しい発見がたくさんあって、読みやすい本だと思います。
特に、肩甲骨と骨盤の連動については面白かった。
人が二本足で歩くようになる前は、肩甲骨は骨盤と同じ働きをしていた、というのは目からウロコでした。
「へそまがり」は、へその位置がほんとうにずれている、というのもびっくりです。

「身体をきちんとしたい」と思ってる人には一助になると思います。とにかく、インナーマッスルを鍛えなくちゃ!というのが、私の第一の感想です。

男も知っておきたい骨盤の話 (幻冬舎新書)男も知っておきたい骨盤の話 (幻冬舎新書)
寺門 琢己

幻冬舎 2006-11
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2008年11月06日

「癌が消えた」 − 驚くべき自己治癒力

一見、怪しい本のようですが、いたってまじめな本です。
医学に見放され、あとは死ぬだけという状態のガン患者が、いつのまにか回復して幸せな生活を送っている。そういう事例がたくさん出てきます。
そのひとつひとつを追い、治療方法や症状にはじまり、患者の生活、信条、性格など共通点はないか、ガンが消える方法が見つからないかと、可能性を探った本なのです。

代替医療という言葉も耳慣れてきましたが、怪しいものが多かったり、極端に宗教的だったりすると、またか、と暗い気持ちになってしまう。けれど、本書のように科学的に解明しようと、データを集めて研究している人たちがいる。

本書によると、医者をやっていると、一人ぐらいは"驚異的回復"をする患者に出会うそうです。これは奇跡などという希少さではないですよね?
もっと研究が進んで、少しでも解明されることを切に祈ります。
ガンは、私の身近でも猛威を振るいましたが、ガンさえなければ、という患者の状態を見るのは辛いものでした。
余命を宣告されたら、どう生き延びるかよりも、どう死ぬかを考えると思います。それは、来るべき死の時への備えだけれども、身体は最大の危機である死にたいして、びっくりするような治癒力を発揮することがあるのだとわかりました。
これはやはり、大きな希望だと思います。

癌が消えた―驚くべき自己治癒力 (新潮文庫)癌が消えた―驚くべき自己治癒力 (新潮文庫)
Caryle Hirshberg Marc Ian Barasch 安次嶺 佳子

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2008年09月24日

「奇跡のごはん」

単なる闘病記でもなければ、食事療法の本でもない、非常に元気の出る、"食の可能性"を感じさせる本でした。

16歳で難病「結節性動脈周囲炎」を宣告された著者は、母親の作る独特の食事によって奇跡的に社会復帰を果たします。
弱い腎臓を助けるために、負担の大きいたんぱく質はほとんど食べられない。そこで母親は"お肉はお出汁"と考え、お肉の風味だけはある食事を考えるなど、本来なら食べ盛りである子供のために、独特の食事を作り続けます。

タイトルに「奇跡の」とあるけれど、食事と言うものがこんなに"効く"のかと驚きの事実を見せてくれます。それだけでも充分インパクトがありますが、本領発揮はその後。
この本が、闘病記、食事療法記に終わっていないのは、そうやって社会へ復帰した著者が、どう生きていくか、なのです。
このびっくりするような全力投球の姿は、病気の話を抜きにしても本ができそうです。難病を抱えつつ、夢を実現させ、結婚をし、と言葉にすると簡単ですが、社会復帰ができても、闘病は続いているわけですから、そのパワフルさには脱帽です。

食事に真剣に向き合うのは大切だけど、楽しくないと辛いし、難しいと嫌になるし、などと言うのは健康な人の甘えだと、病気と戦っている人は感じるのではないかと思っていました。
だけど、彼女はそういう方向ではなく、若くて料理の苦手な女性が楽しめるようなレシピを作り出したりと、愛に満ちた明るい方向なのです。
この本はいろんな意味での、奇跡のごはんを書いた本だと思います。

奇跡のごはん奇跡のごはん
宮成 なみ

東洋経済新報社 2007-08
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2008年01月24日

「進化しすぎた脳」

いや〜、これは面白かった!
サブタイトルに「中高生と語る大脳生理学の最前線」とあるとおり、学生を対象に講義した内容が本になったものです。

こんなに深い内容を、平明な言葉を用いて、わかりやすく、しかも相手を飽きさせることなく語ることができるなんて、著者のその方面での能力も素晴らしい。

一番印象的だったのは、脳は身体に支配されている面がある、ということ。
身体が変ると脳も変る・・・。
脳にとって、身体は環境とじかに接しているものだから、そこからの入力によって、脳もフレキシブルに変化しているんですね。
著者は自分の「予感」として、将来技術や研究が進んで、心をもつAIができたとしても、その心は人間の理解できないものになるんじゃないか、と言っていたのがインパクトありました。

意識と無意識、そして心、意志など、哲学的な問題も関わってきて、とても刺激的な一冊でした。
これはおすすめです!

進化しすぎた脳 (ブル-バックス)
進化しすぎた脳 (ブル-バックス)池谷 裕二

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starsライヴ感がありつつ読みやすい。
stars読んでおかなければならない本がある。
stars“伝えたい・判らせたい”という思いと情熱が伝わる本
stars驚きの連続!!
starsそうか、ヒトはもともと正確に覚えない脳になってる!

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タグ:池谷裕二
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2007年03月13日

「病気にならない生き方」

酵素が大切だということと、玄米などの食事法、牛乳不要説、それぞれ他で接したことがあったので、そう目新しいとは思いませんでした。
それでも、牛乳やヨーグルトをよく食べている人は腸相が悪い、と言われると、へー!と。
著者はとても綺麗な肌をしておられるので、科学的には意味を成さなくても、何よりもそれが証明になっているような・・・。

本書に出てくる食事法とは異なりますが、糖質と添加物をかなり厳密に排除した食事(と言っても、どちらもゼロではありません)を3ヶ月続けたら、びっくりするぐらい体調がよくなった経験があります。
それまでも、調子が悪いとは感じていなかったけど、健康にもレベルがあると実感した、目からウロコの経験でした。

それを思うと、本書の方法も、きっと身体が変るんだろうなぁと。
ミラクルエンザイムという考え方はとても面白かった。果物、もっと食べよう!と素直に思ってしまいました。
実践編が出ているので、そちらも読んでみたくなってます。

病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-
病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-新谷 弘実

おすすめ平均
starsドクター・シンヤの生きた健康本!
starsためになった
starsはっきり言って駄作
stars普段の食事を反省する良書
stars良さそうだけども、科学的には立証されてはいない。

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病気にならない生き方 2 実践編 (2)
病気にならない生き方 2 実践編 (2)新谷 弘実

おすすめ平均
stars生きざまが体に現れる
stars十分Payした本
stars有益な本です。
stars今回も素晴らしい出来
stars病気にならないこととは

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タグ:健康
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2006年04月22日

「医師がすすめるアロマセラピー」

ペインクリニックを開業している医師が、実際の症例とともに実践的なアロマテラピーの治療方法を書いたものです。
美容目的の本とは趣が違っているので、その方面に懐疑的な人でも納得の行く内容だと思います。
花粉症や水虫、皮膚病のほか、禁煙や肥満、生活習慣病なども取り上げられていて、すぐにも実践したくなってしまいました。

アロマテラピーの日本での現状をふまえて、精油の選び方や基礎知識なども詳しく載っていてとても参考になります。
また、巻末にはQ&Aやアロマテラピーの相談を受けられるクリニックも掲載されていて、まさに実践的な本でした。

医師がすすめるアロマセラピー―花粉症、ぜんそく、肥満、自律神経失調症、皮膚病、月経痛に効く
医師がすすめるアロマセラピー―花粉症、ぜんそく、肥満、自律神経失調症、皮膚病、月経痛に効く川端 一永 日本アロマセラピー学会

おすすめ平均
stars是非読んでみて下さい。
starsアロマテラピーを本格的に学びたい人にお勧めです。
stars内容がある
stars薬に頼らない生活をしたい方へ!!
starsアロマセラピーを役立てたい人におすすめ

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↓こちらも同じ著者によるものですが、出てくる病気の数はこちらがやや多いです。ただし、そのひとつひとつに詳しい症例が出ているわけではありません。

医師が認めたアロマセラピーの効力―「精油」を嗅ぐ、塗る、飲む…なぜ、さまざまな病気に効くのか
医師が認めたアロマセラピーの効力―「精油」を嗅ぐ、塗る、飲む…なぜ、さまざまな病気に効くのか川端 一永

おすすめ平均
starsお医者さんのアロマ本
starsクイックレファレンスならばよいかも・・・
stars説明だけじゃなく
starsアロマセラピーしませう
starsアロマ入門者に最適!

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2006年03月29日

「私はウコンでうつを治した!」

ウコンと言えば肝臓、と思っていたけど、うつ病に効くというのはインパクトありました。
この話を聞いたとき、向精神薬で弱っている肝臓を、ウコンが元気にするから、薬が効きやすくなるのかな、などと勝手に思っていました。
でもそうじゃなくて、ウコンの成分であるクルクミンが、脳内の物質を増やすのだと、それでウツに効くのだそうです。

著者はうつで苦しみ続けた経歴をもつ皮膚科医です。
医師だということと、本人が実際に試して効果があったという経験談なので、説得力があるんです。
著者が18歳でうつ病になって以来の経過、ウコンを試したきっかけとその効果、そして、うつ病の実態や治療などについて、わかりやすく書かれています。
ウコンの話もなるほど、なのですが、何より「うつ病」とはどのようなものなのかが実感として伝わってきます。
私は、うつ病はそうでない人からは理解されにくい病だと思うのですが、たとえばうつ病で苦しんでいる人の家族が、その実態を知るにも良い本ではないかと思いました。

また、病院での治療や入院について、経験者ならでは、医師ならではの記述は参考になると思います。
退院後、著者がどうやって自分を癒し、生き方に対する見方を変えていったのかなど、ウツかもしれないと悩んでいる人には、多少気持ちが楽になるのでは、と言う気がします。
もしウコンを飲んで効いたら、それはとてもハッピーだし、ダメもとでも飲んでみる価値はありそうに思えました。

宝島社新書「私はウコンでうつを治した!」
宝島社新書「私はウコンでうつを治した!」小菅 正規

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starsバイブル本ではないです
stars効くかも。。。
starsこの本は手放せませんし、最高です

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2005年09月23日

「ぼくらはみんな生きている」

最近「ピアノマン」が話題になりました。
そのピアノマンについて、著者がコメントを求められて答えているのをTVで観ました。

その暖かいコメントが、とてもとても印象的でした。
誰もが謎や真相に食らいついているとき、著者はピアノマンその人の、癒しや希望になるような言葉を発していたのです。

この本、ひらがながいっぱいの、何か静謐な感じが漂うような手記ではじまります。え、そういうことも憶えていなかったのか、という衝撃と、それを表現する手段とがあいまって、ずん、と入り込んでしまいました。
(著者の母親による記憶が、手記の間に挟まれていて、記憶喪失の現実を、内側と外側から読めるしくみになっています)

なんというか、綺麗なのです。文章が。
ひらがな多様なのに、子供には決して書けない、けれど、大人になってしまったらもっと書けないような美しさ。
ご飯粒を、"なんだかわからない、きらきらきれいなもの"と思える大人だから書けた言葉の連なりだと思いました。

そして、その美しい言葉から見える現実に圧倒されます。
何度も家出を繰り返す著者の姿と、それを受け止める家族の方の気持ちを思うと涙が出ます。電車に満足に乗れるかどうかすら怪しい息子を、敢えて大学へ、外へと送り出す母親の勇気にも脱帽でした。

最終章に、オートバイでモトクロスコースを走る話が出てくるのですが、思わず拍手をおくってしまいました。新しい人生を楽しく豊かに過ごして欲しいです。

ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記
4344403754坪倉 優介

おすすめ平均
stars是非読んでみて下さい!
stars本当に本人が書いた手記なのかなぁ?
stars元気を貰いました!
stars [ ぼくらはみんな生きている ] についての読感文。
stars一瞬で。

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タグ:坪倉優介
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2005年08月08日

「海馬」 − 脳は疲れない

糸井さんと、海馬を研究する池谷祐二さんの対談です。
「海馬」というタイトルですけど、海馬や脳のこと自体が詳しく出てくるわけではありません。脳をテーマにした、楽しいおしゃべりという感じ。
だーっと読んで、へーっと思って、ちょっと元気がでる、そんな対談でした。

へーっと思ったことはいっぱいありましたが、池谷さんが子供のころ、100点満点の漢字テストで2点しかとれなかったというのにびっくり。
九九もできないから、算数もできなかった!
要するに、暗記が苦手なのだそうです。

けれど、暗記ができなくても対処法があるんだと気付いて以来、変わったのだと。
公式など覚えなくても、原理を知っていれば、かえって応用範囲が広い。だから、テストの度に自分で導き出すのだそうです。それにもかなりびっくり。

暗記の限界をおのずと語っているようなエピソードですが、実際、知識を増やしたり覚えたりすることに、一体どれだけの意味があるのかと、非常に感じてしまいました。

何しろ、脳は疲れないらしい。
(実際に疲れているのは眼だそうです)
30歳以降の脳は、別の働きに入るので、どんどん頭は良くなる、というような話も出てきます。
普段、もうちょっと(ほんとはちょっとどころじゃないけど)頭が良かったらな〜、なんて思ってるけど、ちょっとぐらいなら頭良くなれそうな気がしてきます。

海馬―脳は疲れない
4101183147池谷 裕二 糸井 重里

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stars形式と組み合わせに問題あり
stars脳の活用の仕方がわかる本
starsぐんぐんぐんぐん、読めて勇気がわいてくる。
stars目からウロコが落ちまくり。

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2005年05月04日

「何を食べるべきか」

今更ですが、それぞれの家庭に、「おばあちゃんの知恵袋」的な情報として引き継がれてきた「食の知識」が、どんどん失われているんだと思います。
母親は子供に料理を教えず、子供は塾や習い事で忙しいから一緒に食卓を囲むことも少ない。

そういう子供が、今では子育てをする年齢です。
生活の中にあるとピンと来ないけど、栄養にしろ料理にしろ、勉強として学ぶにはあまりにも面倒で難しい。
切って調理された食べ物ばかりしか見たことなかったら、ほうれん草を見ても、ブリを見ても、わからなくて当たり前だと思います。

食卓の背景には、必ず社会的な要素がありますが、この本を読むと、昔の日本人の食事がどのようなものであったのか、そこから何が失われたのか、よくわかります。
食べものが、身体だけでなく、精神にも大きな影響を与えていることや、私たちが何を食べるかが、地球や環境、経済にどう関係しているのかまで、わかりやすく書かれていて、自分の健康のみならず、世界や地球の健康まで考えさせられてしまいます。

食べることは、生きていく上で欠かせないだけに、奥が深い。
この本が書かれてから、かなり時間が経っていますが、今読んでも面白い。
いろんな人にぜひ読んで欲しい本です。

何を食べるべきか―栄養学は警告する
丸元 淑生


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